橋本病と膠原病の違いをわかりやすく解説！見分け方と治療のポイント

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橋本病と膠原病の基本を知ろう

この違いを理解する前に、まずはそれぞれの病気が何を指しているのかを知ることが大切です。橋本病は正式には「橋本病/橋本甲状腺炎」と呼ばれ、自己免疫が原因で甲状腺が傷つき、甲状腺ホルモンの量が減ってしまう病気です。甲状腺ホルモンは身体の代謝をつかさどる大切なホルモンで、不足すると眠気、体重増加、寒がり、髪の毛の抜けや肌の乾燥、集中力の低下などの症状が現れます。

これに対して膠原病は、免疫の暴走が原因で体の結合組織（皮膚・関節・血管・臓器など）に炎症を起こす病気の総称です。代表的なものとして全身性エリテマトーデス(SLE)、リウマチ性疾患、強皮症などがあり、一つ一つ症状の現れ方が異なります。これらは「どの臓器が、どの程度」影響を受けるかで名前や治療が変わってくる点が特徴です。

見分け方と診断・治療のポイント

見分け方は複数の手がかりを組み合わせることです。橋本病の主な症状は甲状腺機能低下の影響で、体の代謝が落ち、疲れやすさ、寒がり、体重増加、肌の乾燥、髪の毛の抜け、便秘などが中心です。医師は血液検査でTSHやFT4、さらに甲状腺抗体の抗TPO抗体の有無を調べます。

一方、膠原病は関節痛、皮膚の発赤や発疹、倦怠感、発熱、呼吸困難、腎機能の問題など、複数の臓器に症状が出ることが多いです。これらは抗核抗体(ANA)や病気ごとの特異抗体を検査することで手掛かりになります。

医師は症状の広がり方、検査の組み合わせ、経過を総合して診断します。治療の基本は病気の性質に合わせた方針を選ぶことです。橋本病は主に甲状腺ホルモンの補充療法が中心ですが、膠原病は免疫の暴走を抑える薬（免疫抑制薬や生物学的製剤など）を使うことが多く、生活の工夫やリハビリも重要になります。

ここで覚えておきたいのは、両者は「自己免疫が関わる病気」である点は共通しても、影響を受ける臓器と治療の方針が大きく異なる、ということです。

e border="1">観点橋本病膠原病の例原因自己免疫が甲状腺を攻撃自己免疫が複数の臓器・結合組織に影響主な症状疲れやすさ、寒がり、体重増加、肌・髪のトラブル関節痛、発疹、倦怠感、呼吸・腎機能の問題など多彩診断のポイントTSH・FT4、抗TPO抗体などANA、抗dsDNA、抗Scl-70など病型ごとに異なる抗体治療の方針甲状腺ホルモン補充療法免疫抑制薬・対象臓器治療・リハビリなど

ピックアップ解説

友だちと学校の帰り道、私が橋本病と膠原病のちがいについて話している場面を想像してください。友だちのAが『橋本病は甲状腺だけ？』と聞くと、Bは『そう、自己免疫が甲状腺を狙ってホルモンが足りなくなるんだ。だから代謝が落ちて、疲れやすくなるんだよ』と答えます。次にAが『膠原病は何が違うの？』と質問すると、Bは『膠原病は体の皮膚や関節、血管、時には腎臓など、いろんな場所に炎症が広がる病気の総称。ANAなどの血液検査で手掛かりを探すことが多いんだ。』と説明します。二人の会話には、どちらも免疫が関わる点が共通していること、ただし影響する臓器と治療法が大きく異なる点がポイントとして織り交ざります。最後に、医師の指示に従い、甲状腺ホルモンの補充療法や必要な免疫療法を適切に組み合わせることが大切だという結論で締めくくります。

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