アルカリ度とアルカリ性の違いをわかりやすく解説！日常生活での使い分けと注意点

---

アルカリ度とアルカリ性の違いをじっくり解説

水の世界にも日常にもよく出てくる言葉が「アルカリ性」と「アルカリ度」です。この二つは似ているようで意味がまったく違います。まずは基礎から。アルカリ性とは物質が持つ性質のことです。水に溶けたり他の物質と反応したりするときに「受け身の性格」を示す性質です。pHが7を超えると、一般的にはアルカリ性と呼ばれ、手元の洗剤が泡立つ様子や、石鹸を使ったときの手触りなどで実感できます。

ところが、アルカリ度は別の意味を持ちます。中和反応に対する緩衝能力の量を表す数値であり、何かを酸で中和できる力の強さを示します。水質の検査や水道水の管理の場面でよく使われ、CaCO3当量という単位で表されることが多いです。アルカリ度が高いほど酸を中和しやすく、低いと酸の影響を受けやすいと考えられます。

実生活の例としては、石けんや洗剤の効果を感じる場面が挙げられます。アルカリ性の製品は油を分解しやすく、汚れを落としやすい一方で手肌には刺激になりやすいことがあります。これらの現象はすべてアルカリ性とアルカリ度の違いを理解することで納得できるようになります。

• アルカリ性は物質の性質を表す
• アルカリ度は中和力の程度を表す数値
• pHは水溶液の酸性・アルカリ性を示す指標
• 生活ではアルカリ性の洗剤は油を落とす力が強いが手荒れのリスクもある

e>用語意味アルカリ性物質の性質。水溶液のpHが7より大きい状態を指すことが多い。アルカリ度中和反応で酸を中和する能力の強さを表す数値。水質検査などに使われる。pH水溶液の酸性・アルカリ性を示す指標。0〜14のスケール。

日常生活での使い分けと注意点

日常生活では、アルカリ性の製品とアルカリ度という言葉を区別して使います。例えば、洗剤の表示には「アルカリ性で、油を分解しやすい」と書かれていることがあります。ここでのアルカリ性は性質のことを指しています。アルカリ度は水道水や湯量に関係する話題で、中和反応の容量を示す数値として使われることが多いです。家庭での扱いとしては、アルカリ性の洗剤を使うときは手にしみないようにゴム手袋をする、換気を良くする、使用後は十分に水で洗い流す、などの注意点があります。

さらに、アルカリ度が高い水は酸性の汚れを中和しやすくなるが、硬度の影響で石けんの泡立ちが悪くなることもあります。子ども向けの科学実験では、同じ物質でも条件を変えるとアルカリ性がどう変化するのかを観察することで理解が深まります。

このように、<strong>アルカリ性とアルカリ度は別物として認識する癖をつけると、学校の授業だけでなく日常の生活でも誤解が減ります。

• アルカリ性は物質の性質を表す
• アルカリ度は中和力の程度を表す数値
• pHは水溶液の酸性・アルカリ性を示す指標
• 生活ではアルカリ性の洗剤は油を落とす力が強いが手荒れのリスクもある

用語	意味
アルカリ性	物質の性質。水溶液のpHが7より大きい状態を指すことが多い。
アルカリ度	中和反応で酸を中和する能力の強さを表す数値。水質検査などに使われる。
pH	水溶液の酸性・アルカリ性を示す指標。0〜14のスケール。

ピックアップ解説

ねえ、アルカリ度って何者なの？と友だちに聞かれたとき、私は実験室の匂いを思い浮かべながらこう答えます。アルカリ度は中和反応を受け止める力の“量”を表す数字。水や溶液に酸を少しずつ加えたとき、どれだけ酸を打ち消せるかを示します。たとえば、料理で酸性のレモン汁を入れて味を整えるとき、過剰に酸を追加すると味が崩れますよね。そんな時、アルカリ度の高い物質は酸をうまく中和してくれる“緩衝”の役割を果たします。実際にはCaCO3当量という単位で表されることが多く、数値が高いほど酸に強いと覚えておくとよいでしょう。身近な例でいうと、水道水の処理や洗剤の働き方にも影響します。

---