RSSIとSNRの違いを徹底解説！無線の現場で使い分ける5つのポイント

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rssiとsnrの違いを理解するための基礎知識

RSSI は受信信号の強さを表す指標であり、dBm などの単位で示されることが多いのですが、機器やベンダーによっては 測定基準 が異なり、同じ数値でも実際の伝送特性が変わることがあります。つまり単純に数値が大きいほど良いとは限りません。ある現場では、悪条件の中で RSSI が比較的高く表示されていても、ノイズや干渉が多い場合には実効的な通信速度が落ちることがあります。これは RSSI が信号の絶対強度を示す指標であり、品質を直接示すものではないからです。

SNR は信号対ノイズの比を示す指標で、通常は dB 単位で表されます。SNR が高いほどノイズに埋もれず、データが正しく復号されやすくなります。無線通信では RSSI と SNR の組み合わせが重要で、RSSI の値だけでなく SNR の値を見ることで、実効的な通信品質を判断できます。

例えば屋内の Wi Fi 環境では、ルータからの距離が近い場合でも電子機器同士の干渉や壁の反射でノイズが増えることがあり、RSSI が強いのに SNR が低いケースが発生します。こうしたときは、SNR を見て混雑している周波数を避ける、チャンネルを変更する、物理的に近づくなどの対策が有効です。

以下の表は、 RSSI と SNR の基本的な意味と測定単位を整理したものです。この表を覚えると、現場で報告書を書くときにも 何を測っているのか を的確に伝えやすくなります。

また実務では、RSSI の高低と SNR の高さをセットで評価するのがおすすめです。

高い RSSI 単独では必ずしも安定を意味せず、SNR の値がキーになる場面が多いのです。

e>指標意味測定単位見極めポイントRSSI受信信号の強さdBm または チップセット独自の単位強いほど良いという誤解を避けるSNR信号とノイズの比dB値が高いほど通信品質が安定

現場では RSSI と SNR の両方を同時に見る習慣をつけることが大切です。数値だけでなく、どの条件で測定されたかをメモしておくと、後のトラブルシューティングが楽になります。

現場での使い分けと注意点

通信設計やトラブルシューティングの現場では、RSSI と SNR の両方を同時に見る習慣をつけることが重要です。特に WiFi のような多機能な通信環境では、RSSI が高いのに通信が遅くなる原因として チャネル干渉、隣接干渉、マルチパスが挙げられます。これらは受信信号の見かけの強さには表れず、ノイズ成分として現れます。したがって、現場での改善策は、周波数帯の見直し、ルータの位置変更、アンテナ方向の調整、機器のファームウェア更新など、SNR の改善を優先するものが多いです。

また、現場の判断として「RSSI が高いのに通信が不安定」というときは、 SNR が低いサインです。これを見逃すと、近くにいるのにデータが途切れたり再送が増える原因を特定できません。反対に、RSSI が低くても SNR が高い場合は、遠距離通信でも質の高いリンクが成立しているケースです。こうした場合は、余分な再送を抑えるための対策を優先せず、信号の到達性を優先して距離調整や配線の見直しを行うと効果的です。

ピックアップ解説

友だちとカフェで Wi Fi の話をしていたときの雑談風エピソードです。RSSI と SNR の違いを理解していない友人は、ただ RSSI が高いほうが良いと信じていました。私は例え話を用いて説明しました。部屋の角にいるスマホとルータの距離感を想像すると、RSSI は信号の強さそのものを示す指標であり、ノイズの量を考慮しません。一方で SNR は信号とノイズの割合を表す指標で、ノイズが多い場所では高い RSSI でも通信は不安定になります。このやり取りから学んだのは、現場の判断は RSSI の値だけではなく SNR の値にも依存するということでした。

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